空き家を探す

2023年10月10日
たにべえ

20周年


雲南市に移住して4年が経った。

そして、プリキュアは放送開始から20周年らしい。

「は?いきなり何の話?」と思われるかもしれないが聞いてほしい。

先日、娘と映画『プリキュアオールスターズf』を観に行ったときの話がしたいのである。


ちなみに雲南市がどのようなところか知らない人のために言っておくが、雲南市内に映画館は存在しない。

自宅から車で40分ほど走ったところにある映画館に4歳の娘と向かう。

ちなみに、この日が末っ子の映画デビューだった。

そういえば、5年前の今頃も双子の長女と次女を連れて映画『プリキュアオールスターズ』を観に行ったなぁ…その時も彼女たちの映画デビューだった気がする。


他人の子どもの映画デビューの話はクソほどの価値もないので、読み進めるのは辞めようと思っているそこのアナタ。

このコラムのメインテーマは「プリキュア」×「移住」です。(島根に移住して「プリキュア」の映画を観に行くとはどういう事なのか知りたい人向けです。)

そして、ネタバレも若干含む可能性があるので、

まだ、映画『プリキュアオールスターズf』を観ていない大きいお友達はブラウザバックを推奨します。










まず映画館に到着してすぐに目に入ってきた派手目のプリキュアポスター。
 


プリキュアの数がえぐい。圧巻。


オールスター感満載。世の中に存在する全ての“大きいお友だち”も、さぞ喜んでいることだろう。


個人的にはキュアアムールとキュアマシェリがとても懐かしい。

長女たちのころ、衣装も買わされたし、

ツインラブギターを買わされたことを思い出す。


作品として思い入れがあるのは『キラキラ☆プリキュアアラモード』である。

スイーツコンパクトも2つ買わされたし、アニマルスイーツも同じものが2つずつあった。

この作品の主人公キュアホイップの声優は、あの美山加恋だったし、

キュアカスタードは、今や朝ドラ女優の福原遥だった。

『クッキンアイドル!アイ!マイ!まいん』や『僕と彼女と彼女の生きる道』を観ていた僕としては、時代の流れを急激に感じた作品でもある。


ちなみに僕が子どものころはというと『ふたりはプリキュア』通称「初代」の時代。

とはいえ、プリキュアが始まったのが20年前なので、僕は12歳のころ、プリキュアを見ていたことになる。




シンプルに恥ずかしい。



れっきとした、“大きいお友達”である。






しかし、女児向けアニメに登場する女子ヒーローが、従来のようなビームや魔法をあまり使わず、

肉弾戦のゴリゴリの近接格闘バトルメインであることに衝撃を受けたのを覚えている。

20年前からプリキュアは、男子たち「も」観られるアニメに仕上がっていた。


最近では男の子のプリキュアも登場し、

「プリティでキュアキュア」はもはや女子だけのものではないことを作品を通して表現してくれている。


良き時代である。


それに、こうして親子2代で楽しめるアニメは、日本のアニメ史を振り返ってもそうそう生まれていないだろう。


まさに「プリキュア」が伝説的アニメになることは、現時点で間違いない。






 

そんな思いを馳せながら、派手目なポスターを横目にポップコーンを調達。




 

しっかりとプリキュアの限定ドリンクホルダー(1300円)も買わされた。






 

この日は平日、時間は9時20分上映開始。


前日にネットでチケットを予約をした時点では、我々親子のみだった。



映画を貸し切り気分で観れるのは島根移住の良いところよ。マジで。

4歳の子がデカい声で上映中にはしゃいでも、少々暴れても、我々親子だけである。


よって、移住したら有休使って平日行くことを強くお勧めします。


と、思っていたら娘と同じくらいの子どもを連れた親子が入ってきた。

それ以降、観客が増えることは無かった。
 









話をプリキュアに戻す。


プリキュアの映画といえば、皆さんは何を思うだろうか。


「まぁそんな常識以下の質問されてもwwww」だと思うので、答えを言うと、


プリキュアの映画といえば、


そう、『ミラクルライト』である。


一応、ミラクルライトが何かを説明しておく。


ミラクルライトとは…

”映画内でプリキュアがピンチになったとき、観客がライトを光らせプリキュアたちにパワーを送ることで、作中の敵を一掃することができる最強のライト。ライトの効果は対象映画の上映中のみで、通常のアニメ放送回では力を発揮できない。また、ピンチになる前に光らせても眩い光を放つだけ。”


この最強のライトだが、入場口でチケットを見せることで簡単に手に入ってしまう。


今回はなぜか娘の分だけで、僕の分は無かった。その件に関しては、4歳の娘にクソマウントを取られたのは言うまでもない。


「え…www父さんもらえてないじゃーんwww!!おじさんだけんじゃーんwww!!ぎゃはははは!!!!」といった調子である。



シンプルに悔しい。


おじさんだって、プリキュアを応援する権利はあると思う。


てか「お父さんはミラクルライト必要ですか?」って聞いてくれ。マジで。


世の中には応援したい人もいるかもしれんやろ。


東映アニメーションさん。


男の子のプリキュアの次、





「おじさんのプリキュア」も登場させてください。






ご検討よろしくお願いします。





そんなこんなで入場。



本当にほぼ貸し切り状態の中、映画は始まった。





冒頭はめちゃくちゃ令和仕様でした。



なぜこの世界に来たのか…そんなことは説明される間もなく、

まずは「お前ら、早く変身シーン見たいんやろ!?」と言わんばかりに、


開始3分くらいでキュアスカイの変身とバトル。久々に観る大きなスクリーンのプリキュアは迫力あるわ。


これには娘の心もがっちり掴まれたようで、現代の子どもたちに合わせた作りだなと感銘を受けました。


5年前くらいは、日常から始まって映画の舞台となる世界へ…というストーリーが主流だったけど、

今の子どもたちは冒頭に時間かけてたら一瞬で飽きちゃう子多いだろうし、そういう作りなんか~と。


物語も複数のチームに分かれて話が展開していくので、結構画もどんどん変わっていくし、

色々なキャラ喋るしで、とにかく飽きさせないように工夫されてた。すごい。


ただ、物語の終盤、5年前にはあった気がする、

「今や!みんなの力を貸してくれ!ミラクルライトを振るんや!!」みたいな


観客向けの、ある意味茶番じみたわかりやすい振りはなく、


急にミラクルライトが「シャキーン!」って登場して、

「あれ?今?いまよな?プ…ププ…プリキュア―!がんばれー!!」みたいな感じになったので

4歳の娘は「え?振れって言われんかったけど。」って言ってました。
(それに関してはお姉ちゃんたちからも「ミラクルライトは振れって言われてから振れ。」という前情報のイメージ強すぎた。)


作品全体を通して、


今回の敵がプリキュアだったりとか、

個人的に作中に出てきた「プリキュアって何?」っていうセリフが、

20周年で改めてそれぞれの『プリキュア』を思い返すきっかけになる良い作品だったなという感想。


ちなみに娘は終盤のバトルの時には、


「まーだ倒さんのんかい。なっが。」


と言っていましたが、


歴代のプリキュアがどんどん助けに来る展開とかは、むしろ歴代を知っている親の僕の方が胸アツ。

映画でしかプリキュアになっていないキャラとかもきちんとカバーされててすげぇなと思いました。


プリキュアのパワーの源、「幸せ」とか「愛」とかいう言葉がでてくる度に、

その名前が付いたプリキュアが「キュピーン」って復活したり、
(「遅れてごめん…。」的な感じで出てくるパイセンプリキュアはイケメンすぎた。)


各シーズンの名場面が流れたりと、終盤にかけては娘との温度差が広がるばかりだったけれど、すごかったです。

(オールスターって歴代全部を良い感じに出そうと思うと、現役が陰るのでバランスが超むずいと思う。大人的には歴代でテンション上がる部分もあるので余計に。)

そんなこんなで、最後はお決まりの最終兵器ミラクルライトの力で敵を一掃することができていつも通りのハッピーエンドで上映終了。


約70分くらいの映画デビューは無事に終わりを迎えた。



ということで、島根に移住すると子どもとプリキュア映画を観に行くことができて、

かつ落ち着いて映画を楽しめるので、プリキュアについて深く考えることができるみたいで、おすすめです。




今作のタイトル「f」って「ファイナル」なんかな。


作中でも「最後のプリキュア」みたいなワードが出てたし。


まぁそのセリフに関してはそのシーンに見合ったセリフだったけど…。






ちなみに子ども用トイレもあるし、映画館は混まないし、ほぼ貸し切りだし、

1人で4歳の子供連れて映画に行く難易度は都会に比べたら遥かに島根の方が楽です。



あとオールスターズ観に行くなら、過去のプリキュアを数作品見込んで、

そのプリキュアが出てきたときにはテンション上がるくらいには好きにさせておくと、

子どもとの温度差が無い感じで観れると思います。てか上の子たちの時も思ったんよなーそれ。反省。

 





おわり。





【ライター紹介】
たにべえ。平成生まれ平成育ち。
2019年春~広島→雲南。
お酒大好き。3児の父。週7バスケのバスケバカ。