空き家を探す

2024年05月28日
りえ

古民家の窓、網戸がないと、どうなるの?


はじめましての記事で「雲南暮らしを綴る」って言ったのに、移住ノウハウの記事が4つも続いてしまいました。


今回は雲南の日常の話をしたいと思います!
日常といっても、古民家である我が家の場合の話です。



皆さんの地域ではツバメを見かけることはありますか?
最近多くなってきましたよね!
わたしはツバメの鳴き声が好きです。

ピチュピチュピチュ…びゅるじーっ!
の、びゅるじーっ!のとこが特に好きです。(伝われ)



それは移住直後、去年のある日のこと…



気づいたら、家の中でツバメが飛んでいたんです。



びっくりじゃないですか??

ツバメもびっくりしてました。

縁側の窓ガラスへ向かい、出れず、光を感じるガレージのドアへ向かい、出れず…を繰り返しています。

動画があるので、良ければご覧ください。
https://www.instagram.com/reel/CtBxUZ_vmAm/?igsh=YTlldDlpY2R3dzM5


なんでツバメが入ってきちゃったかというと、換気のために風呂の窓を開けてたせいです。

みなさん思うはずです。


「は?風呂の窓なら、網戸があるはずでは?」


ないんですよ!!網戸!!!!


うちの古民家は築100年超えですが、昭和48年頃に大規模改修が入り、おそらくお風呂はその時にできたものです。
タイルのお風呂に、古いアルミサッシの窓はありました。

でもそこに網戸がないの!!


網戸がないのは木製建具の縁側もそうなので、
「この家はこういうものなのだ」
と悟ったわたしは、網戸のないお風呂の窓を開けて換気をしていたんですね。
ちなみに換気扇もありません。


お風呂の窓はガレージに面しています。
そこへ、巣作りの内覧に来たツバメが、うっかり開いてる窓の中へと入り込んじゃった!というわけなのです。不運。



家の中を飛び回るツバメはですね、わたしが家中の窓や扉を開けまくってドタバタしていたら、いつの間にかいなくなっていました。
開けた何処かしらから、外に出れたっぽいです。
ふー、焦った〜。



我が家はその後お風呂をリフォームしたので、今では二重ガラスの窓だし、網戸もちゃんとつきました!ツバメも安心。



そう、網戸。

今回の原因は網戸なんですよね。
木製建具や、昭和の古いアルミサッシには、網戸がないことがあるようです。



虫?

はいはい。当然のように入ってきますよ!

でも慣れるから大丈夫!


デメリットとなる虫の話をする前に、縁側の網戸がないことのメリットも語らせてください。


まず、とっても開放的です!

 

網戸がないってことは、窓を開けると本当に景色がいいです。
そして風が通り抜けてゆきます。…あっ、これは網戸があってもそうか。


いやそもそも、古民家は窓が多いんですよ。うちだけかもしれないですけど…。

エアコンがない時代に建てられた古民家は、夏の快適さ、涼しさを一番の目的にした造りになっているんですね。
冬は囲炉裏やコタツで暖をとって、着込めばいいですからね。
(我が家の冬対策は薪ストーブを計画中です。)

窓が対角線上に…というか、いろいろな方角にあるため、通り抜ける風が本当に気持ちいいんです。
空気がずっと留まらないんですね。

とにかく壁がない。外壁ほとんど窓。
それも掃き出し窓で開口が広い!光も入る!!


カーテンとかも付属してたんですが、我が家の縁側はカーテンを取っ払って、見晴らしと風を優先して過ごしています。

その様子をよく知るご近所さんに言われました。

「窓やカーテンを閉め切らず、開放的にしてて、いつでもどうぞって言ってくれてるみたいで、見てるだけでもなんだか嬉しい」って。

そんな風に思ってもらえてたなんて知らなかったので、言われた時は嬉しかったです。

他人を寄せつけない家ではなく、「ようこそいらっしゃいませ」な雰囲気が出せていたのかな?
かといって別に、突然の訪問が多いわけではないですが、この地域に溶け込めている感じがして、ふふふ、となりました。



縁側の見晴らしは最高なので、晴れた日は縁側でごはん食べたりもしています。

縁側ごはんいいですよー!

夏とか最高でした!
 

冬以外なら、いつでも縁側ピクニック気分。


 

でも縁側に、1枚くらいは網戸を手作りしようかと思っているところです。

こんなにメリットがあるのに、なんで網戸が欲しいかというと、一部の虫が問題なのです。


例えば蜂です。

我が家に入ってくる蜂たちをご覧ください。

(蜂の写真が続くので、苦手な方は目を細めてスクロールしてくださいね!)
 
「ドロバチ」

ドロバチにもたくさんの種類がいて、いろんなのが家に入ってきます。
こちらから触ったりしなけりゃ滅多に刺すことのない蜂で、かなり安全です。

ただ、家のあらゆる穴に泥の巣を作られます…。
去年なんか、サーキュレーターのネジ穴までやられました。

家の中に泥詰めていくの、やめて欲しいなあ〜。
こぼれた泥を掃除機で吸わなきゃいけないんだよなあ〜。
これが吸いにくいんだよなあ~。
 
「クマバチ」

都会でも公園で見かけますよね!
羽音が低くてびびるけど、お花に夢中で、こちらも刺すことは滅多にない、おとなしい蜂です。

でも家の中入ってこられると羽音が気になるんだなあ…出ていって欲しいなあ〜。
 
「スズメバチ」

これはおそらく、キイロスズメバチですが、オオスズメバチも入ってきます。

スズメバチはご存知の通り、何度でも刺せるし、何度も刺されることでアナフィラキシーショックを引き起こし、運が悪いと命に関わる蜂ですね!


はじめの頃は、襖や障子で蜂のいる部屋を閉め切り、出ていくのを戦々恐々としながら待ちました。

ただ、去年散々ビビり散らかして、何度も家に入られるうちに気づいたんですよ…。
この子たち、家の中には餌となる芋虫探索かなにかのために来てるので、人間が部屋に居たままでも、全然攻撃してきません。


そう!スズメバチが入ってきても、また自分で出ていくまで、のんびり待てばいいんですよ!!同じ部屋に居ても大丈夫!

スズメバチやアシナガバチは、畑の芋虫ハンターでもあるので、農業や家庭菜園をやるなら野菜を食い散らかす芋虫を狩ってくれてむしろ益虫と言えます。


巣を守るスズメバチは攻撃的になる時期があるので、家のそばに巣を作られることは阻止しないといけないけど、探索部隊が家の中に1匹入ってくる分には問題ないわけです。


蜂の問題は、「入ってきても出てくまで一緒に生活すればいい」ってことがわかったので、まあ、網戸は急ぎで作りたいわけじゃないんですよね。

蜂に刺された時用にポイズンリムーバー(毒液を吸い出す器具)も買ったけど、蜂じゃなくて蚊に刺された時にばっかり使ってるし…。

でも蜂が入ってこない方がさらに快適にはなるから、ゆくゆくは網戸作りたいなあって思っています。
いつになるやらDIY…。


あっ、ただ、木製建具の窓に網戸を作っても、蚊は入ってくると思いますよ。
古民家は、そもそも隙間が多いですから。
でも蚊取り線香焚けば大体大丈夫です!
日本では蚊に刺されても死なないし!痒いだけ!



隙間が多いってのはどういうことかというと、写真をご覧下さい。

こちら、窓の隙間を出入りするヤモリです。
 

どこにいるかわかりますか?


 
ここです!

家の周りの羽虫やゴギブリなどを食べて、家を守ってくれるから、「家守(ヤモリ)」と呼ばれています。
ヤモリみたいな大きい生き物でさえ、出入り自由なんですよ!!



古い木造建築の古民家には、どうしても歪みなどが生じます。
するとこのように、外と繋がる様々な隙間ができるわけですね。


木製建具ガラガラ〜って開けたらヤモリがサッシで寝てた、なんてこともあります。
 

家を守るかわりに、ウンコ掃除を家主に強制してくるところだけ、難点です…。

黒い細長ウンコに白いぽっちが付いてたら、それはヤモリのウンコですね…。
 

まあ、大体は外壁や、入ってきたとしても縁側をテリトリーにしているので、実際はそこまで困りません。


定期的に縁側の窓開けて掃き掃除すれば解決です!
たまに残るウンコ染みは、水拭きしないと消えないけど…。
 

デメリットもいろいろ言いましたが、風が通り抜ける家って、住んでみると本当に気持ちがいいんですよ!

自然の中に間借りして暮らしてるみたいな感じ!
この気持ちよさを実感すると、つくづく、人間も動物なんだなぁって感じます。



みなさんの中で「古民家暮らし」って、どんなものを想像していましたか?
ツバメや、虫や、ヤモリが入ってきちゃう古民家だけど、わたしはとっても満足しています。


雲南の空き家バンクには、築年数の古いものも多いですね。

一見すると古びた空き家も、風呂、トイレ、洗面所、キッチンの水回りだけでもリフォームすると、かなり快適に住めるようになりますよ。


うちは元々トイレが綺麗だったので、お風呂と洗面所を間取り変更してリノベしました。
キッチン設備はそのままで、床と壁だけ綺麗にすることで、費用を抑えています。
我が家の古民家リノベの話も、またいつかしたいなあ。


以上、古民家と網戸の話でした〜。

 

【ライター紹介】
りえ。福井県の市街地出身。東京・神奈川で8年間過ごし、雲南市へIターン。
購入した古民家で、田舎暮らしを満喫せんと奔走中。
在宅のフリーランスで、夫婦2人暮らし。