みなさんは、糸紡ぎをしたことがありますか?
先日、雲南市大東町のとある場所をお借りして開かれた「糸紡ぎの会」に、5歳の息子と一緒に参加してきました。
私たち親子のほかに、参加者は10名弱。こぢんまりとした、とても温かい会でした。
まずは、綿の中にある種を取り出すところから始まります。
専用の道具で綿をはさみ、くるくると回転させながら、やさしくほぐすようにして分けていきます。
次に、取り出した綿の繊維をブラシのような道具で何度もすいて、ふんわりと整えていきます。
ブラシのようなものを左右の手で持ってすくい合わせるように動かし、繊維の方向をそろえていきます。すると、だんだんと柔らかくて薄い「綿の板」のような形になっていくのがわかります。
そして、いよいよ糸車の登場です。
最初は先生が手を添えてくださりながら、糸を紡いでいきました。
糸車をくるくる回すと同時に、スルスルと糸が生まれていく感覚はなんとも不思議で、そして心地よいものでした。
息子もすっかり夢中になってしまい、もう1人の先生を独占状態。
何度も何度も糸車を回しては、楽しそうに糸を紡いでいました。
私はというと、いざ1人で挑戦してみると「…あれ?どうして?」という感じ。
先生と一緒のときは、細くて美しい糸が出来上がっていたのに、目の前にあるのは「これ、毛糸?」と思うような、不恰好な仕上がり。
糸車を回す速さ、綿を握る手の力の加減、タイミングの取り方…すべての工程が本当に繊細で、想像以上に難しかったです。
それでも、最後までなんとか糸を紡ぎあげました。下の写真がその糸です。
これまで糸といえば、必要なときにお店で手に入れるものだと思っていました。
でも実際に自分で紡いでみて、糸が生まれる過程を初めて肌で感じました。
なんでも簡単に手に入る今の時代だからこそ、こうして手間暇をかける時間はとても貴重だな〜と思います。
息子と一緒に、「手間を味わう」時間を過ごさせてもらえたことに、心から感謝です。
【自己紹介】
あい。広島→京都→雲南市(2021年より)
毎日を楽しく過ごしたい2児の母。
教育関係のお仕事をしています。