空き家を探す

株式会社キラキラ雲南

文化・スポーツの専門スタッフたちがキラキラ輝く市民を支える


「事業を通じて市民の皆さんに輝いてもらいたい」そんな願いを込めてつけられた社名の会社がある。株式会社キラキラ雲南は平成6年に設立され、現在の社名には合併を機に変更した。一言でいえば、雲南市の所有する文化・体育施設を、指定管理を受けて運営する会社だ。施設や備品を含めた多くは雲南市の所有物なので、固定資産はほとんど持っていない。しかしそのことについて文化施設「ラメール」の大阪マネージャーは「私たちにとっては優秀なスタッフが財産です。」と胸を張る。例えば芝居や音楽に専門性のある職員が文化事業を作り、体育施設でも各種競技の指導力の高い職員がレスリングや陸上などの教室を開催している。専門知識や能力を見込んで採用することもあれば、入社後スキルアップを応援していく場合もある。「中には水泳採用ではないがプールのリニューアルに合わせ水泳指導の資格もとり頑張ろうとする職員もいます」そういう成長を後押しし、新しい取り組みを応援するという社風だ。挑戦することがスタッフの成長につながるという。
また、大切にしている視点に「市民との協働」がある。「基本的には雲南市をどう盛り上げていくかということが大事。地域の皆さんと連携して事業に取り組むことを意識しています。」その理念からは、市民参加で平成7年から毎年継続して公演している音楽劇や、地元を題材にしたテーマを扱い異例の観客動員数を誇る市民劇を作り上げるなど、けんないでも類も見ない様々な取り組みが生まれた。「最近、芸術のアウトリーチ(現場出張)という例が見られますが、実は私たちは昔から、アーティストを小中学校に積極的に派遣してサプライズを起こすなどしてきました。現在も30代以下のスタッフがほぼ9割方現場を動かしていますので、比較的新しいこと、求められることに敏感に対応する会社の雰囲気はありますね。」
アーティストは県外からやってくるプロばかりとは限らない。「事務所に立ち寄る一見普通のおじさんが、実は優れた神楽の舞い手だったり、地元を代表する演奏家であることもあります。」そうした市民を一人のアーティストとして見て、いかに舞台で輝いてもらうサポートができるか。
表立って注目されるわけではない黒子の役割だが、大坂マネージャーはどこか誇らしげに話してくれた。

 

音楽と人、人と人の間をつなぐ「橋渡し役」


大学で教員免許を取得し、一時はフルート教室で講師もしていた安部啓子さん。「もともと音楽と教育を両方やるという仕事を探していた時に、ちょうど求人を見て。教育に力を入れたホールだということで、ぜひそこで頑張りたいなあと思いました。」現在は企画員として、アーティストの招致やイベントの企画運営を担っている。
「教員になって生徒にいろいろな経験をさせたいという気持ちもあったんですが、今の私は学校の先生とも協力しながら違う立場でそれを実現できると思っています。」
そんな彼女が現在力を入れている事業が「熱響UNNAN」と「ラメールミュージカルスクール(以下LMS)」だ。「毎年9月に実施している熱響UNNANという音楽祭は、地域の方と協力してコンサートを作るのが大きな特色です。市内各地で開催する無料のコンサートで、普段クラシックに触れる機会の少ない子育て中の方や高齢の方に喜んでもらう様子を見て、やりがいを感じます。好きな音楽で地域がちょっとでも元気になるお手伝いができたらいいなと思っています。」また「LMS」では子供たちの成長を間近に見て感動することも多いと言う。「このスクールは3歳から高校生までの子どもたちが、歌や演技やダンスに日本舞踊と一年間練習に励み、最後に音楽劇の公演を行います。最初はすごくおとなしかった子が、学校も学年も違う子たちと仲良くなって、自ら練習を引っ張る姿や本番の舞台で見せる表情に涙がでることもあります。」
子どもと先生、市民とアーティストの“橋渡し役”は、人の間に立つ難しさもあるという。しかし「この仕事、ガッツは必要だと思いますよ。」と語る安部さんの顔は晴れやかだ。
 

例えばこんなプロジェクトを企画・運営しています


○ラメールミュージカルスクール
音楽やダンス、日本舞踊、演技を学び、本物の舞台を体験する学校。「創作ミュージカル公演」をめざしてチャレンジするプログラム。

○雲南市創作市民演劇
公募の市民でつくる雲南市の創作市民演劇。演劇の世界に触れる喜びを体感し、参加者の相互交流と出会いの場を得るプログラム。

○UNNANアートスタート
雲南市で小さな子どもたち、そして親子のための「アート体験」を通して「表現すること」の楽しさを感じてもらうプログラム。

○わくわく教室
雲南市の文化・体育施設を開放し、子どもたちが「楽しく・面白く」「安心・安全に」「いつでも・どこでも」参加できるプログラム。

○雲の音まつり
「加茂にカモ~ン!」がスローガンの雲南発・ミュージシャンによる祭典。その名の通り、“雲”南市ゆかりのミュージシャン大集結!!

 

こんな人と一緒に働きたい!


▷人との関わりに興味がある
▷サプライズを仕掛けることが好き

学歴や能力の高さなどもありますが、やはり「市民の目線に立ったコミュニケーション力」。そういう人は事業を市民の皆さんと一緒に盛り上げることができると思います。また興味関心のある分野や、得意分野を持つ人は強いと思います。
 

企業概要


株式会社キラキラ雲南

代表者   代表取締役 速水雄一(監査役2名)
創 業   平成6年4月1日
従業員数  36名
事業内容  主に雲南市内の文化・スポーツ施設の管理、運営
      ●雲南市加茂文化ホールラメール
      ●雲南市木次経済文化会館チェリヴァホール
      ●古代鉄歌謡館
      ●雲南市三刀屋文化体育館アスパル
      ●雲南市加茂B&G海洋センター
      ●雲南市加茂中央公園
      ●雲南市大東市民体育館
      ●雲南市大東公園
      ●雲南市加茂図書館
      ●雲南市木次図書館
      ●雲南市大東図書館
      ●加茂岩倉遺跡ガイダンス
      ●マルシェリーズ
所在地   〒699₋1105
      雲南市加茂町宇治303(雲南市加茂文化ホール内)
電話番号  0854₋49₋8500
 


<取材時期>
2017年